高額な商品でもスピーディーに購入を決断できる判断力トレーニング

財布を購入するまでを振り返り、「迷い」の正体を明らかにする

今まで使っていた財布がボロボロになってきたので、百貨店で新たに財布を購入しました。

これまで私は、「財布なんてお金が入れば何でもいいや」と思っていたので、3000円くらいの安っぽいものしか買ったことがありませんでした。そんな私にとって、値段が10,000円を超えるような財布を買うことは、かなりハードルの高い行為なのでした。

ところで以前、優柔不断について、このような記事を書きました。

参考:優柔不断という特徴を、弱みから強みにかえる思考方法

今回は、実際に高額な財布を購入するというプロセスにおいて、この記事の考え方をブラッシュアップすることができたので、ここに記します。

「たかが財布を買うだけのことでしょ?」と思うなかれ。どうでもいいような日常の行為にこそ、思わぬ法則が隠されていることがあるのです。

「迷い」には2種類のタイプが存在する

今回の財布購入ならびに今までの迷いの経験を鑑みて、迷いは主に2種類に分けることができると気付きました。

A. 「数ある選択肢のうち、どれを買うか」という迷い

B. 「買うか、買わないか」の迷い

もしかしたらまだ細かく分けることができるかもしれませんが、今回、財布を購入する上で直面した迷いは以上の2種類です。

それぞれの迷いについて、その迷いを解決するためのアプローチを紹介します。

A. 「数ある選択肢のうち、どれを買うか」という迷い

ひとつ目の迷いは、「数ある選択肢のうち、どれを買うか」という迷いです。

「この財布カッコいいな、いや、こっちの財布もイイな」と悩んでいる状態を指します。

A.の悩みの解決に必要なのは、それぞれの選択肢が持っている要素、そして、自分が必要としている要素を把握し、照らし合わせる能力です。

「痩せたい!」という思いがあるとき、あなたはカロリーの低い、ヘルシーなサラダなどを求めますよね?

この「痩せたい!」という思いが、上記の「自分が必要としている要素」

「カロリーが低い」「ヘルシー」といった条件が、上記の「それぞれの選択肢が持っている要素」

に当たります。

この2つ、「自分が必要としている要素」そして「それぞれの選択肢が持っている要素」を把握し、照らし合わせるスピードを上げられれば、このA.の悩みは解決します。

そして、これらのスピードを上げるためには、「自分が最も重視している要素は何か?」を軸として持つことがコツです。

財布購入のケースを見てみましょう。財布を購入する上で注目すべき要素は、「デザイン・機能性・価格」の主に3つがあります。

私はまず、価格で絞りこみました。

手持ちは18000円。百貨店のお財布コーナーはブランドごとに棚が分かれており、主に1万円台クラス・2万円台クラスの2つに分けられます。もちろん2万円台クラスの財布は変えないので、1万円台クラスのお財布たちから選ぶことになります。

次に私は、機能性で絞りこみました。

私がお財布に望んでいる機能は、「長財布であること・ある程度厚みがあり、持ちやすいこと・小銭入れ以外にチャックがついておらず、開放的ですぐにお札がとりだせること」などでした。機能で絞ると、かなりの選択肢が削られていきます。

最後に決め手となるのが、デザインです。

先ほどの機能を全て満たした財布は5つほどあったが、デザインが好みかどうか?という視点で選んだところ、最終的に残ったのはただ1つの財布のみ。

あと必要なのは、このお財布を買う覚悟だけです。「本当にここでこのお財布を買って、後悔しないだろうか?」この悩みこそが、B.の悩みになります。詳しくは下の項でお話しします。

人によって、「どの要素を重要視するか?」「どの順番で絞りこんでいくか?」は異なると思います。

あなただけの絞りこみ方で大丈夫です。

1.「自分が必要としている要素」を明確にする

2.「買おうとしているものが持っている要素」を見抜く

3.順番に、上記の2つを当てはめる

B. 「買うか、買わないか」の迷い

2つ目の迷いは、購入対象が決まった後の悩みです。その物を「買うか、買わないか」という迷いです。

「数ある選択肢の中からこの財布を選んだけど、ホントにこの財布でいいのかなあ?」

「もっと他にいい財布があるかもしれない」

そんな悩みです。

B.の悩みの解決に必要なのは、「ここにある2つの選択肢以外に、もっと良い選択肢があるんじゃないか?」という疑問を捨て去る能力です。

言い換えれば、この場で決着をつける覚悟です。

この「損をしたくない、なるべく最良の選択をしたい」という感情は、人間である限りなかなか捨てきれるものではありません。

しかし、最良の選択肢など、探し始めればキリがないのもまた事実。

買い物が高価になればなるほど、見込まれる使用期間が長くなるほど、覚悟に必要なエネルギーは多くなってしまいます。(=決断にかかるリスクが大きいほど、この迷いを乗り越えるのは難しくなる)

ここはどうしても精神論的な話になってしまいますが、覚悟とは、結果に目を向けることによってではなく、自分の信念に合致した選択をしているかどうかに目を向けることで決まるものだと思うのです。

自分で選んだ選択肢が正しいかそれとも間違っているかは、選択が自分の信念(ここでは、自分が重要視している要素のこと)に合致した選択であったかどうかによって決まります。その選択肢がもたらす利害によってではなく、です。

選択することによって生じる結果を考えると、人間、どうしてもネガティブな結果を想像してしまうものです。

なるべく、選択をした後の結果は考えない。想像するにしても、ポジティブな結果を思い浮かべましょう。

…財布の話、どこいった?

〈覚悟を決める方法〉

選択をした後に生じる結果を想像しない。

想像するにしても、ポジティブな結果だけを想像する。

解決スピードは訓練次第で向上する

仕事のスピード・決断力が重視される昨今、優柔不断という性質はネガティブな印象をもたれがちです。決断力のある人間が重宝され、判断のおそい人間はスミに追いやられる。

私自身、昼ご飯を選ぶだけでも30分かかってしまうほどの優柔不断人間で、この性格をコンプレックスに感じてきました。

はっきりいって、今回紹介させて頂いたアイデアが、このコンプレックスを打ち破る決定打になるかといえば、「やってみなければわからない」というのが本音です。この記事を読んでくださっているあなたが、優柔不断という性質をどう捉えているかも分からないので。

ただひとつ言えるのは、この方法は色んなケースで応用が利く、ということです。

物を買うときに限らず、好きなアノ人に告白するとき、起業を決断するとき、借金するときなど、人生のあらゆる選択で役に立つ考え方だと思っています。

そして、各要素を照らし合わせ、覚悟を決めるまでのスピードは、訓練次第で速くなります。

身の回りで「あいつ、行動力ハンパないな~」と思う人を思い浮かべてみてください。おそらく彼らは、リスクをとることにかなり慣れています。

何度もリスクあるところに飛びこみ、時に成功し、時に失敗する。そんな経験を積み重ねているもんだから、「失敗しても平気」なのです。覚悟を決めるまでが鬼速なのです。

決断のスピードは、生まれ持ったアタマの良さでは決まりません。訓練次第で、いくらでも速くなると信じています。